【中学受験】低学年から塾は必要?新小4からで間に合う理由と、10歳までにやっておきたいこと


小1から塾に通わないと、中学受験に間に合わない
周りのお子さんが塾に通い始めると、こんな不安がよぎる方は多いと思います。結論からお伝えすると、塾は新小4からで間に合います。 そして、それより前の低学年の入塾は、あまり意味がないと私は考えています。
この記事では、その理由と、10歳までにやっておきたいことをお伝えします。
中学受験は低学年から塾に通わないと間に合わない?
「早く始めたほうが有利」という考え方が広まっている
新小4の募集が始まる秋から冬にかけては、塾の案内が増える時期です。「早く始めたほうが有利なのでは」「周りに遅れてしまうのでは」という不安は、とても自然なものです。
新小4から通うのは「あり」低学年は意味が薄い
結論は2つです。
- 新小4から塾に通うのは、あり
- それより前の低学年の入塾は、意味が薄い
その理由は、10歳までは、机の上以外で学べることがとても多いからです。
低学年の入塾に意味がない理由
10歳までは、机の上以外で学べることが多い
10歳までの時期は、次のような経験の中に、学びがたくさんあります。
- 外で思い切り体を動かす
- スポーツや習い事に夢中になる
- お手伝いや料理(量・時間・お金の感覚)
- 本を読む、読んでもらう
- 家族との会話(「なんで?」に付き合う)
- 自然や博物館など、本物にふれる
これらの経験が、受験に強くなる土台になります。
最近の中学受験は「体験」が問われる
実は、最近の中学受験では、日常生活と結びつけて知識を問われる問題が増えています。料理、買い物、天気、街の中の出来事。そういう場面が、そのまま問題になります。
そのため、肝心の体験がないまま、机の上の知識だけを入れても、受験期に失速しやすくなります。知っているのに、使えない。問題の場面が、ピンとこないからです。
この傾向は、大学受験でも一緒です。つまり、受験に強くなる土台は、小1から小3の体験にあると言えます。
早く机に向かわせると起きやすいこと
低学年から塾に通うと、次のようなことが起きやすくなります。
- 勉強が「やらされるもの」になりやすい
- 遊びや体験の時間が減る
- 勉強そのものが、嫌いになることがある
もちろん、すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。ただ、「知りたい」「やってみたい」という気持ちがいっぱいの時期を、机の外で使うほうが、4年生からの伸びしろにつながると考えています。体験が減ると、先ほどの「受験に強い土台」が育ちにくくなります。
新小4からで間に合う理由
多くの塾では、受験に向けた本格的な授業は4年生から始まります。4年生の入口で大切なのは、先取りした知識よりも、次の2つです。
- 毎日ぐっすり眠って、朝決まった時間に起きられる生活リズム
- 「知りたい」「やってみたい」という気持ち
どちらも、10歳までに育てておけるものです。その土台の上に、4年生から机の上の知識を乗せていく。順番が大事です。
10歳までにやっておきたい4つのこと
①外遊びや体を動かす時間を、毎日つくる
短い時間でも構いません。毎日続けることが大切です。
②お子さんの「好き」に、思い切り打ち込ませる
スポーツ、音楽、工作、生き物の観察。何でも構いません。夢中になる経験が、のちの集中力につながります。
③本を読む、読んでもらう時間をつくる
寝る前の10分でも十分です。
④夜は早めに寝て、朝は決まった時間に起きる
4年生からは、授業と宿題で、生活が忙しくなります。その前に、睡眠のリズムを整えておくと安心です。
新小4に向けた準備の進め方(小3のご家庭)
新小4(2月)に向けて、10月〜2月は、塾を選ぶ時期です。
- 10月〜12月:塾の説明会や体験に行ってみる
- 1月〜2月:通う塾を決める。入塾は新4年生から
- 3月:新学年の授業が始まる
説明会や体験に行くのはとてもいいことです。ただ、入塾の手続きを焦って前倒しする必要はありません。
よくある質問
Q. 周りが低学年から通っていて、焦ってしまいます。
焦る気持ちはよく分かります。ただ、通う時期を早めることと、合格に近づくことは、イコールではありません。新小4からで間に合います。
Q. 計算や漢字は、家でやらなくていいですか?
机の上の勉強をゼロにする話ではありません。通塾の意味が薄い、という話です。家庭で、短い時間、楽しく続ける程度であれば、問題ありません。
Q. 新小4から通って、遅れませんか?
遅れの心配より、4年生の入口で、生活リズムと「知りたい」という気持ちが整っているかのほうが大切だと考えています。
低学年は、机の外でたっぷり学ばせる
- 新小4から塾に通うのは、あり
- 低学年の入塾は、意味が薄い。10歳までは、机の上以外で学べることが多い
- 最近の中学受験は日常生活と結びついた問題が増えている。受験に強い土台は、小1〜小3の体験
- 10歳までにやっておきたいのは、外遊び、好きなこと、本、早寝早起き
まずは今日、お子さんの「好き」に、思い切り打ち込める時間を作ってみてください。
鈴木 詩織(受験コーチ・コンサルタント)
株式会社おうち受験 代表取締役 / 一般社団法人受験コーチング協会 代表理事
お茶の水女子大学大学院 人間文化研究科博士前期課程修了。
経歴20年・担当実績4,000組以上: 家庭教師のトライ・個別教室のトライにて12年間、教育プランナーとして従事。
全国トップクラスの相談解決実績を持ち、女性初の支店長、新規事業部マネージャーを歴任。「数千人のデータ」と「親身な対応」を両立する指導現場を経て独立。
独自のメソッド開発
既存の「教えるだけ」の教育に疑問を持ち、子どもの主体性を引き出す日本初のプログラム「おうち受験コーチング」を開発。
イベント動員数は4,000名を超え、420名以上の継続受講生を輩出。
著書・メディア
『おうち受験コーチング』『子どもが自走する言い換えビフォーアフター』(みらいパブリッシング)など著書3冊。
AERA、朝日新聞Thinkキャンパス、デイリースポーツなどメディア掲載多数
資格
日本エニアグラム学会ファシリテーター、GCS認定コーチなど。愛知県在住、2児の母。
