【中学受験 過去問】9月以降の点数UP戦略!プロが教える「捨てる問題」と「解き直し」の優先順位
受験が近づき、過去問(赤本)の山を前に

やることが多すぎる



このままで間に合うのか
と不安を感じていませんか?
おうち受験コーチングのセミナーには、毎年この時期、過去問の取り組み方に関する多くのご相談が寄せられます。特に9月以降は、闇雲に問題を解くのではなく、戦略的に「何を捨て、何に集中するか」を決めることが、最短で合格点に到達する鍵となります 。
この記事では、プロコーチ・専門家の意見を基に、過去問の結果を最大限に活用し、学力を一気に引き上げるための具体的な戦略を解説します。
1. 受験直前期における過去問の「正しい使い方」
9月以降は、過去問への向き合い方を切り替える必要があります。
この時期の過去問の目的は、現在の学力と志望校の要求レベルとの「差分」(かい離)を見て、必要な対策を別のもので行うための分析ツールです 。まずは現状を正確に把握する意識を持ちましょう。
- 各教科の合格最低点は無視してよい 。学校が公表している四教科合計の合格最低点を基準とし、安全を見て7割~8割程度の目標点を定めるのが望ましいです。
- 特に二教科での足切り(ボーダーライン)が心配な場合も、公表されている四教科合計の合格最低点の比率で見て、国語・算数の合算がそれを超えていれば、まず大丈夫と考えられます。
合格点に達するために、どの問題を確実に正解すべきかを確認しましょう 。
- 最優先は前半の基本問題: 大問の前半にある簡単な計算問題や一行問題を確実にとる戦略が極めて重要です。
- 誰も解けない問題は「捨てる」: 入試問題には、滑り止め受験生が満点を取るのを避けるための、誰も解けないような難しい問題(1~2問)が含まれています 。これらは「捨て問」として扱い、深追いは避けるべきです。
2. 限られた時間で点数を最大化する「優先順位付け」
「やることが多すぎる」という課題は、優先順位をつけて短期ミッションに落とし込むことで解決します 。
夏までの基礎固めから切り替え、9月以降は、より短期間で点数が上がりそうな「伸びしろ」を見つけて、そこから攻略していく戦略に転換しましょう。
散々やったのにできない苦手分野は、一旦後回しにした方が良い場合があります。他の分野で点数を伸ばし、成長してから苦手に再挑戦すると、意外とできるようになっていることがあるからです。
過去問の解き直しは、すべてを行う必要はありません 。
- 対象: 合格点到達に必要な問題(7割~8割までの問題)に絞り込みます 。
- 方法: 解説をしっかり読んで、なぜ間違えたのか、どうすれば解けたのかを明確にします。
- 回数: 普段の勉強ができていれば、解き直しは後回しでも大丈夫です。入試までに複数回(2回目、3回目)解くことで習熟度が上がります 。
最優先は「点数が上がるための勉強」です 。
- 「ミッション」を設定: 今一番近い合格点にいる学校から順に目標(ミッション)を設定しましょう (例:「3週間でこの学校の合格点まで持っていく」)。
- 残り時間の意識: 受験日までの日数を「あと何週間」で数えることで、子どもに期間の短さを印象づけられ、集中力が高まります 。
3. 塾の管理と親のサポート
- 塾のペースの活用: 塾の指導方針(実力相応の学校から順に合格点を取りながらステップアップする)は有効です 。その方針に乗っかりつつ、早く合格点に到達できるよう努力しましょう 。
- 第一志望校の傾向分析: 塾に言われて過去問を解いていなくても、親が学校の出題傾向を分析し、必要な対策を日々の学習に組み込むのは有効です 。
- 過去問の記述方法: 算数などで途中式を書く練習をする際は、本番に近い白い紙(A4用紙など)を使い、マス目がない状態での書き方を指導しましょう 。
- 本番慣れ: 模擬試験(模試)の結果は今のところほぼ関係ありません 。本番慣れや時間配分の練習のために、月1回程度受けるのが効果的です 。
4. まとめ:自信を持たせて前進する
受験が近づくにつれて、子どもたちは不安になります 。この時期は、一つひとつの課題をクリアし、「これはできた」とこれまでよりも強く印象づけながら、自信を持たせて前進させることが非常に大切です 。
おうち受験コーチングでは、過去問の結果(問題用紙と解答用紙の写真)を共有いただくことで、具体的な分析を行い、最短で合格に近づくための戦略を一緒に策定します。ぜひご相談ください。










