2026年愛知公立中高一貫校受検:今年の入試問題から見る『塾に頼らない』合格戦略

【導入】変化した入試傾向。焦って塾を探す前に知っておくべきこと
令和8年度の愛知県立中高一貫校(明和・刈谷・津島・半田・豊田西・時習館・西尾・愛知総合工科・日進)の一次入試が終わりました。
問題をご覧になった保護者の方からは、
「こんなに文章が長いの?」
「歴史と理科が混ざっていて、大人が見ても難しい…」
といった驚きの声が上がっています。

こんな難しい問題、やっぱり進学塾に通わせないと無理なんじゃない?
そう不安に思われるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
実は、今年の問題傾向を詳しく分析すればするほど、
「これはむしろ、塾よりも『家庭』でこそ力がつく内容だ」ということが見えてきます。
今日は、最新の入試分析を徹底的に行い、そこから導き出される「塾に頼らない合格戦略」について、
今日から実践できるレベルまで落とし込んで解説します。
【徹底分析】令和7年vs令和8年。入試問題はこう激変した!
昨年(令和7年度)と今年(令和8年度)の適性検査を比較すると、出題の意図が明確に変化していることが分かります。
この変化を知らずに、古い対策のまま塾に通っていても、合格には近づけません。まずはこの「激変」の中身を詳しく見ていきましょう。
1. 「国語的要素」の劇的変化:情報の“つまみ食い”から“没入”へ
最も大きな変化は、問題文の「読ませ方」です。
【令和7年度】断片的な情報の処理
昨年の適性検査Iでは、短い会話文や『枕草子』のような古典の一部、楽譜、カレンダーなど、複数の異なる資料が提示されました。
求められたのは、それぞれの資料から必要な情報を素早く見つけ出す「情報処理能力」でした。「資料Aにはこう書いてある、資料Bはこうだ」と、テキパキとさばく力が重視されていたのです。
【令和8年度】物語世界への深い没入
対して今年は、小説『スイマー』(高田由紀子作)からの長文引用が出題されました。
これは単なる資料読み取りではありません。「おれ」という主人公が抱える後悔や、仲間との絆といった「心情」を深く読み取らなければ、そもそも問題の土俵に乗れないのです。
さらに驚くべきは、この物語の世界観の中で、「リレーのタイム計算(算数)」や「“けのび”の姿勢に関する力学的考察(理科)」を行わせている点です。
「国語は国語、算数は算数」と頭を切り替えるのではなく、「物語に没入しながら、その中で発生する課題を数理的に解決する」という、非常に高度な処理能力が求められました。これは、断片的なドリル演習では決して身につかない力です。
2. 「教科横断」の深化:身近な社会科から、歴史ロマン×科学へ
「適性検査=教科横断型」というのは常識ですが、その「クロス(掛け合わせ)」の質が変わりました。
- 【令和7年度】現代社会・生活とのリンク
昨年は、「選挙の仕組み」「環境問題(アサリの減少)」「プログラミング」など、ニュースや現代生活に密着したテーマが中心でした。これらは比較的イメージしやすく、テレビのニュースを見ていれば対応できる「社会常識」の延長にあるものでした。 - 【令和8年度】歴史・文化×数理的思考
今年は一転して、「歴史・伝統文化」をベースにした出題が目立ちました。- 大航海時代×理科:コロンブスなどの探検家の歴史的背景を理解した上で、当時の航海に不可欠だった「星座早見盤」や「緯度経度」の仕組みを問う問題。
- 戦国時代×算数:戦国時代の「甲州金」を題材に、当時の貨幣制度を理解し、その組み合わせを考える論理パズル。
- この変化が意味するのは、これからの入試では「表面的な時事知識」だけでは足りないということです。「歴史の流れを理解し、そこに科学的・数学的な視点を持ってアプローチできる教養」、いわば「リベラルアーツ(幅広い教養)」が小学生にも求められ始めているのです。
【合格戦略】家庭だからこそできる、最強の「おうち受験」4つのメソッド
ここまで読んで、「うわぁ、さらに難しくなった…」と溜息をついた親御さん、安心してください。
実は、この「没入型」「教養型」の入試への対策は、集団塾のカリキュラムよりも、柔軟な「おうち受験」の方が圧倒的に有利なのです。
では、具体的に家庭で何をすればいいのか。4つの戦略をお伝えします。
戦略① 「教養の種まき」はテキストではなく“雑談”でする
今年のような「歴史×科学」の問題に対応するには、机上の勉強だけでは足りません。
日常の中で「なぜ?」の種をまくことが、最強の対策になります。
ニュースを深掘りする「問いかけ」
テレビで円安のニュースが流れたら、「昔のお金ってどんな形だったと思う?(甲州金へのつながり)」「どうしてお金の価値って変わるんだろう?」と問いかけてみてください。
日常の不思議を科学する
お風呂に入りながら「なんで体が浮くのかな?(浮力・けのびへのつながり)」、料理をしながら「水が沸騰するとなんで泡が出るの?」と話す。
塾の先生は24時間は一緒にいられませんが、親御さんは生活のあらゆる場面を「学び」に変えることができます。この「知的な雑談」の蓄積が、入試本番での発想力に直結します。
戦略② 「論理エンジン」で“感覚”を“論理”に変える
小説『スイマー』のような長文が出た時、多くの小学生は「なんとなく」読んでしまいます。しかし、適性検査で求められるのは「論理的な読解」です。
「だから」「しかし」に注目する
私たちは「論理エンジン」というメソッドを使い、接続詞に注目して文章の構造(因果関係・対比・逆説)を捉えるトレーニングをします。
心情の変化を「式」にする
「出来事Aが起きた」→「だから、主人公はBと感じた」→「しかし、Cという言葉を聞いて、Dという気持ちに変わった」。
このように、物語を感情だけで追うのではなく、論理の筋道として追えるようになると、国語だけでなく、算数や理科の長文問題も驚くほど解けるようになります。
戦略③ 算数は「戻り学習」で5年生の単元を完璧にする
「水泳のタイム計算」や「貨幣の組み合わせ」でつまずく子の9割は、実は「小5の算数」に穴があります。
「割合」「速さ」「倍数・約数」
これらは適性検査の頻出単元であり、子供たちが最もつまずきやすいポイントです。
勇気を持って遡る(さかのぼる)
集団塾ではカリキュラムが進んでしまいますが、おうち受験なら「戻り学習」が可能です。
応用問題を解いていて分からないことがあれば、迷わず教科書レベルに戻ってください。遠回りに見えて、基礎の穴を埋めることが、合格ラインである「応用力」への最短ルートです。
戦略④ 「記述力」は“親子の交換日記”で磨く
適性検査の最大の壁は「記述問題」です。自分の考えを論理的に相手に伝える力は、一朝一夕では身につきません。
「要するに?」の練習
今日学校であったことを話してくれたら、「へえ、要するに〇〇ってことだね?」と要約して返してあげてください。そして子供にも「要するにどういうこと?」と聞いてみましょう。
1行作文から始める
ニュースについて「どう思った?」と聞き、それを「理由は2つあります。1つ目は〜」と話す練習をするだけでも、立派な記述対策になります。
【まとめ】2026年、合格の鍵は「深く考える力」
愛知県の中高一貫校入試は、単なる知識テストから、「知恵と教養を問うテスト」へと進化しました。
長文の物語の世界に浸り、歴史と科学を行き来する。そんな豊かな学びは、パターン学習を繰り返す塾よりも、親子の温かいコミュニケーションがある「おうち」でこそ育まれます。
「難しくなったから塾へ」ではなく、「難しくなったからこそ、家庭でじっくり」。
その発想の転換が、お子さんを合格へと導く、そして一生の財産となる「学ぶ力」を育てる鍵になります。
「じゃあ、うちの子には具体的にどんな声かけが効くの?」
「どの単元から戻ればいい?」
そう思われた方は、まずはお子さんの性格タイプを知る「無料診断」を試してみてください。
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実際の問題はこちらで見ることができます。
